堺雅人の「長ゼリフ暗記法」で英語が自然に口から出る!声に出す×スキマ時間の英語習得法

リピーティング学習

ドラマ『VIVANT』の乃木憂助。あの長ゼリフ、どうやって覚えているんだろう?と思ったことはありませんか。

テレビ番組『日曜日の初耳学』では、最大34ページにおよぶ長ゼリフ、さらに10か国語のセリフに挑んだことが紹介されています。

「もともと記憶力がすごいんでしょ」と思いがちです。でも、本人が語った方法は意外と地道なものでした。

しかも調べてみると、どれも心理学の研究で「記憶に残りやすい」と確かめられているやり方ばかり。つまり、誰でもまねできるんです。

もちろん、英会話のスピーキング練習にもそのまま使えます。

この記事では、堺雅人さんの暗記法を5つのコツに分けて、英語を「口から自然に出る」状態にする方法を紹介します。

コツ1:英語は「読む」より「声に出す」

TBSラジオ『こねくと』で長ゼリフの覚え方を聞かれた堺雅人さんは、「お経のように覚えている」と答えています。セリフをスマホに入れて、スキマ時間にブツブツと繰り返すそうです。

じつは「声に出すと覚えやすい」ことは、心理学の研究でも確かめられています。専門用語ではプロダクション効果(production effect)と呼ばれています。

記憶の研究で知られるカナダ・ウォータールー大学の心理学者、コリン・マクラウド(Colin MacLeod)さんらが2010年に行った実験では、単語リストを「黙読するもの」と「声に出して読むもの」に分けて覚えてもらいました。

結果は、声に出した単語のほうがはっきりと思い出しやすくなっていたんです。

声に出すと、こんな手がかりが一気に増えます。

  • 文字を見る
  • 口を動かす
  • 自分の声を耳で聞く

黙読は「目」だけ。音読は「目+口+耳」。覚えるための引っかかりが、ぐっと増えるわけです。

🎙️ 英語学習ならこうしよう

単語帳や例文集を眺めるだけで終わらせず、1回でいいから声に出してみて。それだけで記憶の残り方が変わります。

コツ2:まとめて1時間より、スキマ時間に何度も

堺雅人さんのポイントは「スマホ」ではありません。一度で覚えようとせず、何度も同じセリフに触れていることです。

「一気にやるより、時間をあけて何度も触れるほうが覚えやすい」。これも研究で確かめられていて、分散学習と呼ばれています。

心理学者のニコラス・セペダ(Nicholas Cepeda)さんらの研究チームは、分散学習について行われた300以上の実験をまとめて分析しました(2006年)。そこで確認されたのが、「一気に詰め込むより、時間をあけて繰り返したほうが長く覚えていられる」という傾向です。

たとえば、英語フレーズを20個覚えるとき。

詰め込み型分散型
夜に1時間、3周くり返す朝の通勤で1回
昼休みに1回
寝る前に1回

同じ3回でも、分散型は毎回「あれ、なんだっけ?」と思い出す時間がはさまります。この思い出す瞬間が、記憶を強くしてくれます。

勉強時間を増やすより、同じフレーズと「再会する回数」を増やしましょう。

コツ3:英語は「口の形」で覚える

いちばん驚いたのがここです。『日曜日の初耳学』では、セリフを一字一句母音にして発音し、口の「形」で覚えていく方法が紹介されています。

頭で意味を覚えるだけでなく、口の動き・音・リズムごと身体に入れているんですね。

プロダクション効果の研究でも、口を動かすこと自体が記憶に関わることがわかっています。「この口の動きの次はこの音」という、身体側の手がかりができるわけです。

これ、英語のスピーキングにとってはまさに核心です。

英会話で言葉がすぐに出てこないのは、知識が足りないからとは限りません。頭では知っていても、口が動きを覚えていないことが多いんです。

たとえば、こんなフレーズ。

Could you say that again? (もう一度言ってもらえますか?)

意味はすぐわかりますよね。でも、会話中にスッと言えるかというと話は別。「クッジュー・セイ・ザッタゲン?」というリズムごと口に覚えさせておくと、本番でちゃんと出てきます。

🎙️ 英語学習ならこうしよう

意味がわかったらゴールではなく、そこがスタート。音声をまねして、リズムと口の動きまでコピーしてみて。

コツ4:覚えたかどうかは「見ずに言えるか」で確かめる

堺雅人さんは、セリフを覚えてから現場に入り、台本は基本的に持ち込まないそうです。

ここが大事なポイント。「見ればわかる」と「見ずに言える」は、まったく別物です。

「読み直すより、見ずに思い出すほうが覚えられる」。心理学ではこれを想起練習(retrieval practice)と呼んでいます。

アメリカ・パデュー大学の心理学者ジェフリー・カーピック(Jeffrey Karpicke)さんらは、2011年に科学誌『Science』で次のような実験結果を発表しています。

学生に文章を学んでもらい、「読み直す」「図にまとめる」「教材を閉じて思い出して書き出す」などのグループに分けたところ、1週間後のテストでいちばん成績がよかったのは一度閉じて記憶から取り出す練習をしたグループでした。

英語でいうと、こんな違いです。

  • ✕ 例文を見ながら音読をくり返す
  • ◯ 日本語を見て、英語を自分の口から言ってみる

英会話の本番では、スクリプトは手元にありません。だから練習の段階から「見ずに言う」をくり返しましょう。

コツ5:覚えにくいものは「扱える形」に変える

10か国語のセリフについて、堺雅人さんはまずカタカナにして覚え、そのあと各言語の先生に発音を直してもらったそうです。

ポイントは、いきなり完璧を目指していないこと。一度自分が扱える形に変えて、そこから正確さを上げています。

「自分で作り変えた情報のほうが覚えやすい」。これは心理学で生成効果(generation effect)と呼ばれています。

カナダの心理学者ノーマン・スラメッカ(Norman Slamecka)さんとピーター・グラフ(Peter Graf)さんが1978年に報告した実験では、単語をそのまま読んで覚えるより、ヒントから自分で単語を作り出したほうが記憶に残りやすいことが示されました。

つまり、受け身で読むより「自分の頭で作る」ほうが覚えやすい、ということです。

英語学習でも使えるアイデアはたくさんあります。

  • 長い英文は、意味のカタマリで短く区切る
  • 最初はカタカナ読みでもOK。慣れたら音声に寄せていく
  • 覚えたフレーズを、自分の生活に置きかえて言ってみる
👩‍🏫 先生のポイント

I’m on my way.(今向かってるよ)を覚えたら、I’m on my way home.(今帰ってるところ)のように自分バージョンを作ってみて。自分で作った文は、ぐっと忘れにくくなります。

暗記のゴールは「考えなくても口から出る」こと

堺雅人さんは「セリフを覚えていないと、振り落とされてしまう」という趣旨の話をしています。撮影現場では、予定と違うことが次々に起こるからです。

次のセリフを思い出すのに必死だと、目の前の芝居に集中できません。だから、セリフは考えなくても出てくる状態まで仕上げておく。

英会話もまったく同じです。

「Excuse me の次、なんて言うんだっけ…」と考えているうちに、会話はどんどん先へ進みます。基本フレーズが自動で出てくれば、そのぶん相手の話を聞くこと、伝えたい中身を考えることに頭を使えます。

暗記は、頭に詰め込む作業ではなく、頭に余白を作る作業。

これが、堺雅人さんの方法から学べるいちばんのヒントです。

5つのコツを、Repitで今日から実践しよう

ここまでのコツをまとめると、こうなります。

  1. 声に出す(プロダクション効果)
  2. スキマ時間にくり返す(分散学習)
  3. 口の形・リズムで覚える(身体で覚える)
  4. 見ずに言う(想起練習)
  5. 扱える形に変える(生成効果)

じつはこれ、英語のリピート練習アプリ Repit(リピット) がそのまま形にしている考え方です。

Repit(リピット)はiOS(iPhone/iPad)で【完全無料】で使える英語学習アプリです。お手本を聞いて、それを真似して声に出すだけのシンプルな練習をサポートします。

声に出して、口に英語を覚えさせる

Repitは、聞いた英語を声に出してリピートする練習アプリ。目で読むだけの学習から、「目+口+耳」を使う学習に切りかえられます。

通勤・休憩のスキマ時間に、たった数分で

スマホを開いて、数フレーズ声に出すだけ。堺雅人さんがスマホでセリフをくり返したように、生活の中で何度も英語と再開できます。

リピトレで「1000本ノック」

Repitのリピトレモードは、短くてシンプルな英文をひたすらくり返す、いわば英語の1000本ノック。

長い文章ではなく、日常でよく使う短いフレーズを何度も口にすることで、「考えなくても出てくる」状態を作れます。

日本人が一番苦手で、一番大切なのは「英語を口に出すこと」。Repitは、そこに集中して練習できるアプリです。

まとめ

34ページの長ゼリフを覚える必要はありません。でも、覚え方はまねできます。

  • いつも黙読しているなら、一度声に出してみる
  • 夜にまとめて練習しているなら、朝や昼にも少し触れてみる
  • 例文を読んだら、一度隠して自分の口で言ってみる

それだけで「読むだけの英語」から抜け出せます。

英語が口からスッと出てくると、会話はもっと楽しくなります。まずは今日、ひとつのフレーズを声に出すところから始めてみよう!